北野 茜 Kitano akane
1999 東京生まれ
日本画材で絵を描くこともペンで絵を描くことも、どちらも、私の大切な自己表現です。
『流動的』で『曖昧』をテーマに『細胞』や『波』、『金魚』と言ったモチーフを日本画材で絵にしています。
わかりやすく簡単なことは人に伝わりやすいですが、それだけでは世界は淀んでしまいます。災害の規模などが簡単に数字として受け取れる今、命の関わりが希薄になっていると感じます。そのような今だからこそ、曖昧な表現を模索することは意味があるのではないでしょうか。美術にはそう言った、世界を攪拌するエアーポンプのような役割があると思います。
日本画材を選んだ理由
日本画材に馴染みのある方は少ないかと思います。油絵具や水彩絵の具のようなチューブに入ったものと違い、日本画の絵具は様々な荒さの粒子状の顔料を指します。鉱物を砕いたものなどが用いられ、それを膠(ニカワ)という動物性の補助剤で和紙や絹などに定着させるのが基本的な日本画のスタイルです。
そのため他の画材とは違った独特の粒子の表現が可能です。私はその素材感が細胞に似ていると思いました。私にとって日本画材は細胞や命を描くのに最も適している画材なのです。
ペン画での仕事
日本画を制作する傍、ペン画をライフワークとして制作しています。
幼い頃から手塚治虫先生や水木しげる先生の作品が身近にありその技術に憧れを持っていたので、私にとってペンは幼い頃から慣れ親しんだ画材です。なので日本画を描く時よりも自分自身に寄り添い制作しています。多くの工程を必要とする日本画と違い、インクをつけるだけで線が引けるペンは言ってしまえば簡単です。思い通りに画面が作れる分密度が必要になります。そこが視野が狭くなりがちな私にはあっていました。
樹や草の間にいるサッハちゃんを見つけては、そこにあるであろう小さな生活や信仰を想像していく作業は私の生活の一部です。
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学歴
2018 -
多摩美術大学日本画専攻入学
2022
2020
卒業
多摩美術大学院 日本画研究室 入学
受賞歴
2019
2021
2022
八王子市夢ビエンナーレ 奨励賞
多摩美術大学特別優秀顕彰奨学金 受給
神山財団 第9期奨学生
展覧会
2018
八王子市夢ビエンナーレ 八王子 八王子市夢美術館
2020
『鉢渡り』 日立 クラフトカフェテンゴ
2021
明日をひらく絵画 第39回上野の森美術大賞展 上野 上野の森美術館
2022
『卒業制作展』 八王子 多摩美術大学
『五美大展』 六本木 新美術館
2022
グループ展
2017
万華鏡展 相原市mintaka
2018
いただきます展 相原市mintaka
2019
まちまち展 相原市mintaka